刺激にならない刺激。

JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。

ヒトの体は環境に順応するというのは、私がさまざまなテーマで書いているブログの根幹にある絶対的な事実です。

物理的に体感しやすいのは、トンネルや夜道など暗い場所にしばらくいた後に明るい場所に急に出るとまぶしく感じます。

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あれは「暗さ」に体が反応して、暗闇でも見えやすくするように光彩が目に入る光を調整することで起こります。

このような体に起こる変化や刺激に応じて、常に反応をし続けることで私たちの体は環境への適応を図っています。

 

ただし、この刺激というものはクセモノでもあります。

刺激に身体が反応するのですが、その刺激が一定で体が慣れてきてしまうと・・・

刺激として認識しなくなります!

刺激が刺激にならなくなってくるのです。

肩を揉んだりというのを繰り返していると肩も硬くなり、さらに強い刺激でなければ満足できなくなったりするのと同じです。
ある種の麻痺ともいえます。

 

そうならないようにするためには、その刺激を一定にしないようにすることが大事です。

 

ランニングで考えてみましょう。
毎日10kmを6分/kmで走っている人がいます。

その人はキロ6分のペースはもはや「一定の」刺激であって、真新しいものではありません。
つまり順応性が強く働く条件ではなくなってしまっているのです。

 

長い期間走る習慣がついている方で、タイムが伸び悩んでいるという場合はこういう原因も考えられます。

習慣づけることを否としているわけではありません。
「継続は力なり」という言葉がありますし、継続することは確かに力になりますし成長には欠かせません。

その習慣にスパイスを加えることで、日常の刺激が「一定」でなくなり、それさえも順応性が働く条件に出来る可能性が高まるのです。

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この場合のスパイスは、たとえば8分/kmでのゆるいペースでのジョグを入れるとか、5分/kmで3km速く走ってみるなど普段とは違うスピードや距離で走ってみることが当てはまります。

 

先に書きましたが、習慣にできていることは大きな武器です。
その武器を最大限に生かすためにも、スパイスを味わい、刺激を刺激として体に認識できる環境を整えていってはいかがでしょうか。

 

そのような「スパイス」を見つけるのが苦手な方は、是非ともご相談ください。