命の襷。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛の野見山健治です。

 

どれだけ走力が上がって、体力がついたとしてもフルマラソンは決して簡単なものではありません。

筋肉痛などすぐに認識できるもの以上に、身体の中に蓄積するダメージは大きなものとなります。

 

昨日は世界遺産姫路城マラソンが行われておりました。その中で体調を崩してしまうランナーが出てしまったようです。

しかし、周囲の機転の利いた対応により大事には至りませんでした。

11日午後0時50分ごろ、兵庫県姫路市で行われた姫路城マラソンに参加していた島根県松江市の男性(28)が倒れ一時、心肺停止状態となった。警戒していた救急救命士らが沿道の店舗にあった自動体外式除細動器(AED)で蘇生し、一命を取り留めた。意識も回復しているという。

yahooニュース(神戸新聞NEXT)より

記事によると、ゴール間近の42km付近で男性ランナーが転倒。その周囲にいたと思われる走行中のランナーやボランティア、メディカルランナーの連携で近くの土産物店からAEDを持ってきて救命措置を行い意識が戻ったということです。(神戸新聞NEXT

 

事故発生時は12時50分頃なので、おそらく4時間以内にゴールする走力を持っているランナーです。このタイムはさすがにトレーニングをしないと難しいですし、仮にマラソンの経験がなかったとしても運動歴はあると考えられます。

年齢も若かったようです。

それでも起こりうるという事実を私たちは覚えておく必要があります。

 

 

勇気と機転

私も昨年春に市民救命士講習の上級コースを消防署にて受講しました。参考記事:上級修了

まずは知っておかなければ、そういう場面に遭遇した場合に対応する術がわかりません。

 

そしてもうひとつは勇気。

医療現場で働いている人でない限り、ほとんどはそういう場面に立ち合った経験はないでしょう。

「自分がやらないと」と一歩を踏み出せるか。

知っている知識を落ち着いて出すことが出来るか。

 

これは知っているだけでなく、こうするんだなと復習をしないと出ては来ないと思います。

 

 

そして何よりも自己犠牲を払えるか。

もしかすると周囲に医療関係者がいるかもしれません。でもいないかもしれない。

気付いているのは自分だけかもしれない。

 

一刻を争うのです。

 

今回現場となったのは、4時間以内まで残り10分程度で42km地点付近であれば、「サブ4」を狙っているランナーからすると必死な場所。

でも走行中のランナーもその場で救命に当たったそうです。

 

本当に素晴らしい行動力です!

 

 

自分の目標達成を目の前にして、見ず知らずの人の救命に当たれるか。

 

自分がその場にいたら、そういう行動が出来ただろうか。

正直わかりません。

 

でもそういう行動をとって、正しいことをしたんだと胸を張れるようにしたいなと思います。

仮にその場をスルーして達成したとしても、あとあと気持ちは良いものではなさそうですしね。

 

 

とはいえ、そういうことが起きないのが一番ですけども。

 

私たちが出来るのは、自己管理をすること。そして自分だけで走れていると勘違いしないようにすること。

 

安全第一で、周りの方に感謝をしてランライフを続けていきたいなと改めて感じた出来事でした。