大会当日のウォーミングアップ。

JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。

 

日中こそ過ごしやすい気温になることもありますが、朝晩を中心に冷え込みがかなり厳しくなってきましたね。

冷えてきたからこそ、運動するときには怪我の防止のためにも身体を温めたいと考える方も少なくないでしょう。

 

その時に行うのがウォーミングアップですよね。
目的は言葉の通り、身体を温めて動きやすくすることです。

そうすることにより心拍数も上がり、スムーズに運動に移りやすくなります。

 

またこれから行う運動の動きを体に意識させることで、効果的に身体を動かすことが出来るようになります。

 

でもその「ウォーミングアップ」が身体のパフォーマンスのアップどころかダウンになっているとしたら・・・
努力するだけ逆効果なんて、考えるだけで怖いですよね。

 

それを実行してしまっている人はかなり多いのです。
身体が温まっていないから、と身体を伸ばすことから始める姿を良く目にします。

確かに身体を伸ばすと筋肉が動き始めるように感じて、気持ち良いですよね。

 

ただコレが運動前だとするといい効果ばかりではないのです。

筋肉は弾力を持っています。たとえるならゴムのようなものです。
そして、筋肉は伸びる時でなく収縮するときに力を発揮します。

以前の記事をご覧ください。

 

じっくり伸ばすストレッチは・・・

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このように伸ばしている状態。

 

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何もしていないこちらのゴムと、どちらを遠くに飛ばせるでしょうか。

下図の伸びていない方が力を出せるのです。

 

 

じっくり伸ばすストレッチ(静的ストレッチ)は、その影響は一時的ではあっても筋肉のパフォーマンスを下げる方向に自ら持って行ってしまっていることになるのです。

 

 

運動前に、有効なのは適度に動きながら行える動的ストレッチです。

その時の意識として持っておいてもらいたいのは、これから行う動きの時に使う関節を意識すること。
ランニングであれば、肩甲骨、腰回り、股関節が主に使う場所となります。

 

それぞれの部位に油を差すようなイメージで、動かしていくのです。
するとその関節を動かすための筋肉も自然に働きかけます。

これがウォーミングアップになります。

きちんと行えば、しっかりと体温が上がってきます。

 

走ることも効果はありますが、汗をかくほどに行ってしまうとスタート列に待機しているうちに心拍も落ち着きますし、汗でかえって体温が下がってしまうかもしれません。

やるとしても程度を考えて行いましょう。

 

簡単な動的ストレッチであれば、待機中の混雑の中でも行えますし、動くための準備も出来ます。
運動に直結する準備で、気持ちよく動けるようにしていきましょう。

 

 

どのような動きがオススメか、というのは練習会等でお伝えしています。
もし興味がある方は、ご参加いただければと思います。