感覚をつかむケンケン。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

以前の記事で子どもの頃にやったような遊びには学びがあるという記事を書きました。(参考記事:遊びにヒントが。)

 

その中で少し触れていた「ケンケン」を少し扱ってみたいと思います。全くやったことがないという方はおそらくいないのではないでしょうか。

片脚で身体を支えて前にジャンプして進むような動作。「この動作にはどんな効果があるか?」なんて考えたこともないですよね。私もありません。むしろ最近になってようやくその意味を考え始めました。

 

もし子どものころにすでにその意味や目的まで考えて取り組んでいた人がいるとしたら、今は身体を使ったり使わせることのスペシャリストになっているかもしれません。末恐ろしいですね(笑)

 

 

こんな効果が

走る動作に繋がる要素を総合的に身につけることが出来る可能性があります。

(接地点に対して上半身が前傾に近づいてきます)

 

具体的に期待される効果として、4つ挙げてみます。

1つは、接地の位置を整えられること。

ケンケンはランニングと同様で、ジャンプ動作が出てきます。着地の時に身体から大きく前に出た位置で接地は出来ないはずです。身体の真下に着地というイメージを作ることが出来ます。

 

2つめは、反発力を得る感覚をつかめること。

前への推進力を得るためには、唯一の接地点である片脚で生み出す必要があります。地面からの反発を前に生かすための身体の使い方を身に着けられます。

 

3つめは、筋力に刺激が入ります。

片脚で全体重、しかも着地をする際には体重以上の荷重が瞬間的にかかります。それを片脚で支持する必要が出てきますので筋力を高める期待も出来ます。

 

最後に、上半身との連動性を高めることが出来ます。

先に触れたように、片脚で推進力を出しますが、脚だけでは身体全体に対して影響力が大きくなく効率が良くありません。そのため腕を振ったり上半身を傾けたりと、複合的な動きを自然と出来るようになります。

 

 

ポイント

子どもの頃であれば、身体も今より自由で融通の利く状態だったはずです。考えなくても自然と効率の良い状態に持って行けたでしょう。

長年付き合ってきた今の身体は、色んな経験・知識、そして疲労などの蓄積で作り上げられています。今の状態では自然と行うだけでは少し足りないところが出てきますので、意識するポイントを挙げてみます。

 

  • 上半身は真上から吊るされているようなイメージで。
  • 着地した時の膝は吸収よりも反発を生み出す形で使います。(曲がりすぎないようにします)
  • 接地する側の腕を振り上げて重心移動を行う。同様に上げている側の脚を身体の前に出すようにするとより効果的です。

 

 

同じ動きでも別の効果

ケンケンをトレーニングとして行う場合は、上記のようなポイントをおさえると良いかと思います。

 

同じケンケンでも取り組み方を変えると違った効果も狙えます。ケンケンやスキップのように地面を離れる時間があるものの場合、上半身の力を抜くワークとして行うことが出来ます。

力が抜けていれば肩が一瞬遅れてついてくる感覚を得られるはずです。逆に意図的に腕を振ってしまうとその感覚からは遠のきます。

これは上下だけでなく、前後も同様。私たちは走るときに脚を出したら反対側の腕が前に出ていると思いますが、「前に出している」のか「前に出ている」のかで力の使い方が違ってきます。

 

脱力を感じるには、このような遊びをメイントレーニングを行う前に取り入れるといいかもしれませんよ。

 

「遊び」の要素を入れて、楽しみながら取り組んでみましょう。