肩書きを捨てて。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

「公務員ランナー」の先駆者として全国的な知名度を誇る川内優輝選手。その川内選手やってくれましたね!

世界5大大会として始まったWMM(ワールドマラソンメジャーズ)の中で、最も歴史のあるボストンマラソンにおいて優勝を果たしました!※2013年に東京マラソンが加わり6大メジャーとなっています。

ボストンマラソンでの日本人選手の優勝は瀬古氏以来31年ぶりとのこと。今回は温度が低く、大雨・強風と言う厳しいコンディションだったようですが、彼に言わせると「最高のコンディション」だったそうです。

一時約2分もの差がついたにもかかわらず終盤に逆転をした粘りの展開といい、まさに彼の「強さ」が光る展開になったのではないかと思います。

 

そのゴール直後の表情には、過去に見たことがないほどの興奮と喜びが見てとれます。

おめでとうございます!

 

 

転機

その川内選手ですが、今後大きな変化が出てきそうです。

今までは「公務員ランナー」と呼ばれ、実際に埼玉県職として勤務をしていましたが来春にはプロに転向するという発言があったようです。ーyahoo!ニュースより。

 

まだ年度頭にも関わらず、業務を終えて引き継ぎも済ませて来春から、というのは当然と言えば当然ですが、彼の実直な人柄も出ているような気さえしてしまいます。そういう風に捉えさせるのも、彼が積み重ねてきたことがあってでしょうね。

 

そういう考えに至ったのは、マラソンで勝負をしたいという気持ちがあったからでしょう。また「現状打破」という言葉をサインに添えるというのは聞いたことがあったのですが、今の自分が現状維持になっていることに矛盾を感じていたということがあったようです。

すでにプロになっている弟の存在も大きかったと話しています。

 

いずれにせよ、これからどういう風に走りが変わってくるのか、楽しみは増すばかりです。

 

最近なんでも叩きたがる風潮が強くなっている中で、今よりも風当りは強くなるのかもしれませんが、そんなもの気にせずに自分の道を貫いてほしいです。

 

 

 

学べることはたくさん

その姿勢から学び取ることが出来ます。

いや別に「プロになろうぜ!」と言うわけではありません。

彼は『(略)。でも、自分のためなんですから、自分の給料を使ってでも、事前にコースの下見 をするなど、できるだけの対策を打って、いいイメージを植え付けておくことが大切だと思います』と話しています。

 

私たちが遠征する場合は実際のコースを下見するのは簡単ではありませんが、その気になれば調べることは出来ます。どこに坂があるのかという地理的な情報や例年の気温や風などの傾向は探せば出てくるものがほとんどです。

そこからどんな展開が出来るのか、自分に合った走り方の中でどこをポイントにするのかなどはイメージを作ることが出来ます。

「できるだけの対策」というのは、当日だけでなくそこまでの身体の準備も含めて様々な面が考えられます。

 

 

自分に合った走り方は、経験の中で掴むことが出来ます。入りから突っ込んで粘ってみるとか、前半抑えてビルドアップとか、とにかくイーブンとか。

そういう繰り返しの中で、自分の長所・短所をあぶりだし、それを生かした展開になるような設定を考えることが大事です。

 

川内選手は、そのレース出場頻度もさることながらどこにいっても全力で走っているのが凄いのですが、大会選びでは優勝争いが出来そうなものを狙って走っているそうです。そうすることでさまざまな環境、展開に対応できる勝負勘を養っています。周りの選手を知るというのも展開を読むのに役立っているのでしょう。

 

それぞれの立場でできることを探し、その対策を練っていく。

この姿勢は是非とも見倣いたいと改めて感じました。