気持ちが影響する。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛の野見山健治です。

 

今日は全国的にかなり冷え込みが強い中、各地でマラソン大会が開催されました。

大きな大会だけでも別府大分毎日マラソン、愛媛マラソン、紀州口熊野マラソン、丸亀国際ハーフマラソンなどが行われました。

寒い中各地で激走された皆様、お疲れさまでした!

 

 

その中でリアルタイムで中継がされた別大マラソンを見ました。

 

 

厳しいコンディション

コース近くにある大分駅の1時間予報を見てみると、スタートした12時~15時の間は風速6mほどという強風だったようです。

それでいてスタート時の気温は2℃台で時折雪がちらつく、どう考えても「寒い」状況。

 

実況によりますと、気温が5℃を下回るコンディションになったのは過去66回の開催のうち3回目だそうで、どれほど過酷な気候だったのかということが想像できます。

 

 

マラソンを走る場合、ペースによって快適だと感じる気温帯が変わります。発熱量が多くなる速いランナーほど低めの気温で良い結果を出しやすくなります。

 

序盤の向かい風から、折り返して追い風になると目に見えて発汗量が多くなったのはそれを表しています。

とはいえ、一般的に5℃を下回ると寒さから動きにくくなりやすいとされていますので、難しい展開だったのではないでしょうか。

 

 

寒い別大で熱いレース

そういった気候の影響を集団で走ることで小さくしようとしていたのもあるとは思いますが、30km近くまでペーサーを除いて19名が先頭集団を形成する混戦模様。

それをぶち壊したのが黒崎播磨の園田選手。

 

彼は2016年に川内選手が脅威の追い上げを見せた福岡国際マラソンにおいて、川内選手の陰に隠れる形にはなりましたが終盤の追い上げと粘りを見せ日本人2位の好成績を残していた選手。

苦しくなってから粘れる、まさに「気持ちで走る」タイプの選手だという印象。個人的には応援したくなります。

 

 

粘る展開が多かった今までと一転、今回はペースメーカーが外れる30km手前から明らかに動きが変わり、自ら仕掛けてロングスパート。

30~35kmのスプリットが14分台に一気に上げたことで、後続を大きく引き離しました。

 

 

ついてきたのはモクゴブ選手1人。

35km以降は再び強烈な向かい風の中、「一回前に出られてしまうと気持ちが下りてしまう。引かずに気持ちだけで勝負した」という本人の言葉にあったように絶対に前を走るという強い気持ちを感じる展開。

 

 

結果として競技場直前で引き離され全体2位に終わりましたが、自己ベストを大きく更新しました。

 

さらにMGCへの参加権も獲得。

残念ながら勝つことは出来ませんでしたが、先週行われた大阪国際女子マラソンでの前田選手同様、ただついていくのではなく「勝つために」自ら仕掛けられる展開は今後に期待をしてしまいます。参考記事:その真意を見出す目を養う

 

 

3位となった初マラソンの大塚選手も崩れることなくしっかり粘っての2時間10分12秒は凄いの一言。

今後が楽しみです。

 

 

考え方で勝ちに行く

園田選手は先に紹介したコメントの他にも、「厳しいコンディションはみんな同じ。ネガティブなことは考えないようにした」という主旨の発言がありました。

マラソンのように長時間動き続ける必要のある種目は、気持ちが大事であるということを実証してくれたように感じます。

 

 

私たち市民ランナーは、彼らよりも長い時間動き続けなければなりません。

 

「気持ち」や考え方がパフォーマンスに及ぼす影響は大きなものになり得ます。

 

 

出来ないとか厳しいことに言い訳めいたことを考えてしまうよりも、自分が出来ることに自信を持ってポジティブに考えていきたいと強く感じました。