種まき。

JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。

連日のオリンピックの盛り上がり、そして日本人選手の躍動に大きな刺激と感動をもらう毎日です。
レベルや種目は違えど、曲がりなりにも競技者として倣うところはあるのではないかと動きだけでなく発言などにも注目しています。

事情が許すなら、昼夜逆転させて全種目リアルタイムで見たいくらいです(笑)

 

さて、昨日の予告通り、自分の力を解放するための思考回路をいくつか具体例を出してみようと思います。

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私は部活として球技に取り組んだことはありませんので、実際にやっていた方からすると「何言ってんだ?」となるかもしれませんが、そう思う方はそう思ってもらって結構です。
あくまで考え方であって、現実性がどうこうという話をしているわけではありませんので。

 

夏の甲子園の真っ最中ですが、その高校野球を想像してください。
プロ野球のように経験や年齢が違うということはなく、同じ世代の選手が優勝を目指して戦っています。
それでも、実力差があったり試合の流れや相性などで、1イニングで5得点以上入るビッグイニングがあることもあります。

1回表に相手に5点取られたとします。
この時に「ヤバい、相手が強すぎる」と思ってしまうのか。
あるいは、「向こうが1イニングで出来たんだから、こちらも同じことは出来る」と考えるのか。

スポーツは算数じゃないので、簡単じゃないことはわかります。
しかしこの時の思考として、どちらが力を発揮しやすいでしょうか。

きっと後者でしょう。

 

野球のように対戦相手がいない、タイムや技術を競う種目の場合はどうでしょうか。

「これは出来る」という成功体験の積み重ねという自信の種を育てることが重要です。

月間100kmの走行距離ですが30kmの大会で走り切ったことがある人と、毎日10km欠かさずに月間300kmを走っているが最長距離はハーフマラソンというランナーがいたとします。

二人はフルマラソンに初挑戦するときに、どちらが心に余裕をもって挑むことが出来るでしょうか。

私は30km完走したことのあるランナーだと思います。

なぜなら「30kmまでなら走り切れる」という成功体験を持っているからです。
「ここまでなら行ける」という自信があるため、リラックスして挑むことが出来ます。

 

と言っても、もちろん練習の積み重ねも十分自信の種となります。

体操の個人総合で見事オリンピック連覇を果たした内村選手のインタビューです。

「いつもの練習では絶対にミスがなかったので、その練習だけを信じて、着地は絶対に決めてやるって強い気持ちで、本当にいつも通りをこころがけてやりました。」

普段の練習で、練習だから失敗してもいいではなく、練習でも精度の高い演技を求めていたからこそ言えることです。
練習が成功体験となっていたのです。

 

あるいは、「同い年のあの人が出来たんだから自分にもできる」というような、競争心が身体を突き動かすエネルギーになる選手もいると思います。

 

自分の気持ちと体にスイッチを入れて、「行ける!」と勢いづかせるための方法は一つではありません。
自分に合う方法は、性格や種目の特性によって変わってくると思います。

 

ただ、共通して言えるのは…

「出来る」という自信を抱くことが大事だということです。

 

自信の種を蒔き、育てるための自分に合った方法を見つけられるように自分と向き合ってみましょう。