自ら壁を作ってませんか。

JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。

 

あなたがAさんとBさんに質問したとしましょう。

「身長何センチ?」

 

それに対して、次の返事が返ってきたとします。

「169cm」と「170cm」

 

たった1cmの違いです。

 

CさんとDさんにも同じ質問をしましたが、その答えは165cmと166cmでした。

 

 

どうでしょうか。

同じ1cmの違いではありますが、抱く印象は少し違うのではないでしょうか。

 

実際は、印象は違ってもどんぐりの背比べのような感じですね。

 

 

このように私たちはひとつ大きな位の数字が変わると、無意識に大きく違うような印象を抱いてしまいがちです。

 

 

ランニングではどうだろう?

マラソンに置き換えてみましょう。

今はGPS機能のついた時計や計測アプリがあるので、かなり多くの方が1km当たりのペースを把握して走っていることと思います。

 

1kmが6分1秒ペースの場合と5分59秒ペースの場合。

一方5分29秒ペースと5分27秒。

 

いずれも2秒の違いです。

冒頭の身長のときのように、6分台と5分台には少し違う印象を抱きませんか?

 

少なくとも私は、5分台→4分台、4分台→3分台に走れるペースが上がってきたときには違うイメージを抱いてしまうことがありました。

あなたはそういう経験ありませんか?

 

 

 

心のブレーキかけてませんか?

もしフルマラソンにおいて完走経験がある方が、「完走」だけを目標にすれば気持ちは楽に挑めるでしょう。※一部の制限時間の厳しい大会は除きます。

一方、「サブスリー」や「サブ4.5」のようにタイムを目標にした場合、そこまで楽に構えられるかというと簡単なことではないと思います。※サブ=「~以内」の意。

 

 

そこに、さらに厄介な問題が関わってきたら、達成のハードルが上がってしまいまうのです。

それが「メンタルブロック」です。

 

メンタルブロックとは、簡単に言うと自分自身で無意識に作っている壁、または心のブレーキのことです。

 

 

先ほど例に挙げたペースのように、ちょっと桁や位が繰り上がると「違うステージ」に来たかのようなイメージを抱いてしまうことがあります。

 

そのような時に抱く感情は…

「出来ない」
「無理」
「難しい」

そういったネガティブなものになりがちです。負の意識の中で、その対象をクリアするのは非常に難易度が高いものとなります。

 

 

1km毎のペースもそうですが、フルマラソンの場合は、目標タイムが区切りの時間帯である場合に発生しやすいと考えています。

フルマラソンを5時間前半の記録を持っている方が4時間台、4時間前半の記録を持っている方が3時間台、3時間が2時間台…

 

 

壁があると勝手に認識してしまうことがあるのです。

サブ4、サブ3は大きな区切りだとされているため、特に大きな壁だと感じてしまいがちです。

 

 

一方「出来る」という自信を持って臨むことが出来れば、達成出来るかは別にして自分の実力は発揮できる可能性が高まります。

 

もちろんいろいろな考え方があるので、必ずしもポジティブ思考が良いというわけではありませんが、これが合う方の方が多い印象です。

具体的にどんな方法が取れるでしょうか。

 

それについては明日書きたいと思います。

 

もし良ければ、あなたもその方法を考えてみてください。