「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。
先日の記事でシューズに関する規定が発表されたという内容を記しました(参考記事:基準)。
その内容をすでに予想していたかのようなタイミングで、数日後にNIKEが発表したのは新たな厚底シューズのリリース!
その名も「NIKE エアズーム アルファフライネクスト%」!

この基準が発表されたのは1月31日。そしてNIKEが次のシューズとして新たにリリースをしたのが2月6日。
NIKE側がこの状況を想定してたのではないか、あるいは世界陸連がNIKEシューズが抵触しないように基準を決めたのではないかと推測が出るほど。
私も業界こそ違いますが商品開発をしていた経験があるので多少想像は出来ますが、開発・改良は短期間で出来るものではありません。それが市販レベルになるとなおさらです。
おそらく何パターンか作ってきて、どれでも対応できるような形で準備を進めていたのではないかと思います。
いずれにせよ、相当前から入念に開発・準備をしてきて、このタイミングで発表というのは狙っていたと感じざるを得ません。タイミングの妙というのはまさに絶妙。
まさに「一枚上手!」という感じでしょうか。このあたりがさすがはNIKEというところなのでしょうね。
気になる機能性は
このシューズは、エリウド・キプチョゲ選手が昨年10月に非公認ながらフルマラソンで初めて2時間の壁を破った際、そのプロジェクトで履いていたものがベースになっているそうです(参考記事:ついに)。
「ズームエア」という独自のソール素材を導入したことで多少靴の重さは増えたようですが、反発性とシューズの耐久性も向上するとのこと。
走行距離が限られたヴェイパーフライネクストより使える期間も延びるかもしれません。
アッパー素材も通気性のある「アトムニット」を使うことで高温多湿にも対応するだけでなく耐久性も向上するとのこと。
心配されていたオリンピックなどの大会で使用できるかという点も問題なくクリアしそうです。
プレートは3枚と言われていましたが、今回発表されたアルファフライネクスト%は1枚。
底の厚さは39.5mm。
いずれも基準で発表された「プレート1枚」、「厚さ40mm以内」をクリア。そして発売も2月29日を予定とのことで4カ月前までに発売という意味で東京オリンピックにも間に合います。
完璧すぎる内容。
これで困るのは競合他社。
市販はしていないけれど選手には提供しているというモデルが多数あります。このままでは使用できなくなってしまうのです。
NIKEを押し出そうというような動きに見えましたが、現状一人勝ちのようになってしまいそうです。
他社は果たしてオリンピックに間に合わせる形で市販をできるような体制を作れるのか。
選手のパフォーマンスにも影響が出るところですから、履けない場合は別のモデルに…と簡単にもいかないと思います。難しい問題。
個人的には切磋琢磨して、いろんなシューズが各社の特徴を出してかつ高い機能性を競うという形になってほしいです。
一般のスポーツ愛好者からすると、そういうトップ選手も使っているモデルを手にするチャンスが増えるという意味では楽しみではあります。きっと値段は高いのでしょうけれど…
ヴェイパーフライネクストが3万円くらいでしたから、おそらく価格は3万5千円くらいか。
練習用のような位置づけも同時に発売だそうです。こちらが1万円くらい安くなるかな?
いずれにせよ簡単な買い物ではないですね。買えるように頑張ります(笑)
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