「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。
日曜日には都道府県対抗男子駅伝がありました。
同じ所属校やチームの選手たちが同区間でぶつかりあうこともあるこの大会は、随所に見どころが生まれてきます。また進学や就職、ふるさと選手の場合は、前年と違うチームで出ることもあるので開催年によって流れも変わってとても面白い。
時期的には、実業団のニューイヤー駅伝や大学の箱根駅伝、全国高校駅伝、中学駅伝と年末年始に各世代それぞれの大きな目標となる大会後になります。そのため選手のコンディションはピークになっていることは少ないのかもしれませんが、それだけに余計に前評判が全てではなくなるため、見ている側からするとさらに盛り上がる展開になります。
関係者からするとハラハラしてそれどころじゃないかもしれませんが。
個人的には実家のある福岡、比較的長く住んでいた長野、今住んでいる兵庫が頑張ってくれたらなと思って見ていました。特に長野の3区桃澤選手は(少しですが)面識があるので、出場選手として名前を見てビックリするとともに大注目。
上位では区間賞こそないものの、終始安定した走りを見せた長野が3位。3区で区間賞を取った大学最後の駅伝になる塩尻選手、4区で昨年2区区間新を出した石田選手の好走、6区区間賞の堀口選手の活躍もあって、群馬県が群馬県最高順位の2位。それを上回ったのは福島県。常に上位をうかがえる位置をキープしながら、最終区相澤選手が終盤一気に抜き去り、そして突き放す強さを見せて優勝のゴールテープ。先頭に並んだタイミングでちょっと牧選手に目線を送り、様子を見て一気に攻める冷静さは見てて凄いと感じました。
過去最高順位となると、盛り上がるでしょう。入賞争いも秒差で面白かった。福岡はなんとか8位確保。最後は良く粘ったなと思います。
おめでとうございます!
感じたこと
私は色んな種目をよく見ていますが、楽しむことはもちろんですが、何か収穫がないかと言う目線で見ているので、足元とか身体の使い方とかそっちを見てしまいます。
全国高校駅伝でも速かった福島県の横田選手。今大会でも4区区間賞の走りで追い上げたのですが、何と言ってもフォームが独特。脚の運びなどはとてもスムーズなのですが、右手の振り方が人とはちょっと違う。リズムを取っているかのような感じ。
これがいいとか悪いとかを言いたいのではなく(結果が出ていることからするときっと彼にとっては良いはず)、これを矯正しようとしないチームが素晴らしいなと思いました。
というのも、今は以前と比べるとそこまで強くないかもしれませんが、「指導」というとどうしても教科書通りのものを押し付けようとして型にはめる傾向があるような印象があるのです。
彼のフォームもパッと見ると皆が考える理想とは違う。でも他の部分などを見ていく中で、コーチや監督はコレが効率がいいと判断しているのだろうと想像できます。(あくまで想像ですので違うかもしれませんが…)
ざっくり言うと競技の特殊性を考えて、そのポイントに対してしっかりと力を加えられる動きであればどんなものでも良いわけです。理論を変えることは出来ません。その理論を実践するための方法は、身体はひとりひとり違うので体現の仕方が違ってくる可能性はあります。
それを近づいていると判断できるか、逆だと思うか。
この辺りが指導においての難しさ。今回この動きを見て、一番強く感じたところでした。毎日学びです。
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