第8回神戸マラソン【激闘編】

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

昨日お伝えした通り、第8回神戸マラソンに参加をしてきました。(参考記事:神戸走りました。)

今回の狙いはズバリ…

2時間58分。あわよくば55分くらいを出したいと思って準備をしておりました。出来ると思っていました。出来ない理由がない、くらいの勢いで。

先週別会場で、同級生が数十秒で大台に届かなかったのを見ていたので、その分も常に戦い続ける意識を持って挑戦。

 

不安がないわけではないけれど、「出来ること」にしか目を向けていませんでした。

 

レースの振り返りなど分けて記します。

 

当日の流れ

スタート地点まで家からとても近くアクセスも良いことから、朝はゆっくりめの準備。私にはちょうどいい。スタートの約3時間前くらいに起床、そして朝食はスタートの160分ほど前。

私のレース当日の朝食に特にコレと決めたメニューはなく、揚げ物は食べないかなくらい。この日は野菜系の料理3品とゆでたまご、あとは「粘るぞ」の意味を込めて納豆。出発直前とスタート前の整列前にバナナを1本ずつ。

 

 

のんびりと家を出て、三ノ宮駅に着いたのが7時45分くらい。Aブロックのゲート近くに陣取り、のんびり支度開始。
8時30分の荷物預け締切までに念のため2回トイレへ。バナナ半分とエナジージェル半分を口にしてから荷物を預けました。

 

間を持て余したので(笑)、荷物預けの後ゲートに入る前にもう一度トイレへ。万全。思ったより気温が高い。スタート待ちでポンチョを準備しておいたけれども使わないことを選びました。アームカバーは小物をしのばせるために装備。ただし上げずにリストバンド的な使い方にしました。

 

 

Aブロックの後列に入り、セレモニー。合唱、せっかくやってくれてるからもっと聞こえるようにしてほしい。
その他ゲストの紹介なども含めて音響関係はもっと改善できると思う。

 

陣取った場所からスタートゲートまでは思ったより近く、1分以内で行けるかな?という雰囲気。呼吸の準備、周りに迷惑をかけない範囲での可動域にスイッチを入れる動きを行ってからスタートの号砲を聞いた。さぁ行くぞ。

 

 

抜群の集中力

この日の集中力は我ながら凄かった。身体はただただ設定ペースで走るだけのマシンと化しているかのような楽な感覚。それでいて、気持ちには余裕があり、周囲のコース取りや沿道の様子も良く見えていて、スタート直後からとても楽しめていた。

 

最初の2kmは思った以上に前から遅れてくる(目標タイムが速すぎ?なぜ前に?)ランナーと後ろから猛烈に追い上げてくるランナーの板挟みになり快適とは言えませんでしたが、2km過ぎで大通りに出てからは全く気にならず。

自分のリズムを一度だけ確認しました。この時目にしたペースが4分9秒/kmくらいだったかと。今日の快適ペースと設定ペースがほぼ一致していたので、もう安心。気持ちよく行ければ大丈夫だと確信。

 

スタートロスは50秒ほど。1kmで3秒ほど縮めていけばハーフ地点で貯金に変わるはず。最後のバイパスの坂を上る手前の37km地点を区切りとして考えて、そこまでに2分貯金を作れたら目標達成は間違いない。

 

3km過ぎでペースメーカーが見えてきましたが、今年はだまされませんでした(笑)一昨年は風船を見つけたとき「サブスリーだ!」と勘違いをしてぬか喜び。今年はそんなわけないと思ったら3時間10分ペースの集団でした。

集団3部隊いましたが、無事にパスしてさらに前へ。

この辺りにジムの方の応援部隊が。でも、私が本気で挑む姿を誰も知らない(知らせていない)ので誰も気づいていない様子でしたが、こちらから声をかけて応援をさせることに成功。

 

勝手にリズムに乗ります。

 

暑さを意識することはありませんでしたが、発汗量は多め。目に入るくらいでした。でも最近目に入っても気にならないようになっていたので、これもマイナス要因にはならず。
エイドも問題なく序盤から確保。ミスなく少量を確実に給水。9km手前で早めの干し梅投入。

この辺りで夏場のイベントに数回ご参加いただいた方が写真を撮ってくださっていました!その時とは服装が違い、サングラスもかけていたのに凄い!ありがとうございます!

 

 

須磨駅を過ぎると少しずつ長い起伏ゾーンに入ります。目立った坂はそれほどないのですが、だらだら上り、下るという意識をしていないとなかなか手を焼く相手。試走でもしっかりと頭に入っていたのでリズムを保ったまま。

 

15kmくらいのアウトレット付近で2回ほど坂を上って降りるというのがありますが、上りのリズムが想定以上に良い。下りも切り替えて良い走りが出来ている実感。絶好調。

16km過ぎ辺りでトップとスライド。ここからは楽しさが増してきます。どんどんランナーとすれ違えますから。18kmくらいでパウダーで補給を半分行いました。

 

そのまま舞子も過ぎ、去年から新しくなった折り返し地点に初めて到着。ここでサブスリーのペーサーの位置を確認できました。差は200mもないはず。1分以内。

 

折り返してしばらくすると知り合いから「ペーサーまで1分ないぞ!」とスライドの時に声をかけてもらいました。想定通り。余力は十分。呼吸も楽。脚も動く。30kmまでに背中を見える位置まで追い上げて、須磨水族園手前の陸橋(?)を越えたら一気に勝負の作戦。

 

復路は若干の向かい風。うまく周りを使いながらリズムを刻みました。若干ペースが落ちているかな?と感じる場所もありましたが、試走会の参加者にもお伝えしたことを頭の中で自らに言い聞かせ焦らないように出来ました。

一昨年は脚が止まった25km過ぎ。元気。やはり今日は違う。後方から駆け上がってくる女性ランナーと2名ほどの男性が抜いてきて、それほど爆発的なスピードでもなかったので、それにはついていくことに。視界は明るい。先ほど半分使ったパウダーの残りも投入。干し梅2個目も投入。頭も冷静。

 

 

想定外のことが起こる

快適そのもので30kmも過ぎ、余力もあるし呼吸も楽。脚も動いている。これは行ける。

先ほどの3名と合わせて軽めのスパート。

It’s showtime!!

 

見せ場だ。リズムが上げられる。呼吸も行ける。

 

この辺りで「サプリメントありますよー」と沿道から声が。アミノサウルスのジェルだった。口にしたことがなかったのですが、「いただきます!」とつい手にとってしまいました。ありがとうございます。

封を切って口にしてビックリ。

 

「甘----っ!」

 

疲れていたこともあるのでしょう、甘さを凄く感じました。そして思ったより粘度が硬い。水が欲しかった(笑)

でも補給をしたことで、最後に向けての気持ちの準備も出来ました。

 

ところが、やはり簡単ではないのがマラソン。今までほとんど出たことのないふくらはぎに違和感が。
「攣りそうな予感…」

実は前日夜に軽く攣りかけたのが左のふくらはぎ。気にはなったのですが、ここまではほぼ完全に忘れていました。しかも違和感が出たのは右という(^_^;)

 

しかし、まだ攣ってはいない。リズムも落ちていない。
「このまま37kmまでは行こう!行きたい。行くんだ。」

 

何度か攣りそうになりながらも痛みもなく、走り方を少し変えてダメージを散らそうと試みた。確かに変化は感じたけれど、時すでに遅し。

35km。キター。

攣ります。左。右じゃないんかい!心で突っ込んだ。

 

少しペースを緩める。おさまったら右も来た。

でも動ける。走れる。ペースを緩めつつ、回復を待つ。決定的な痛みでもない。大丈夫。まだ最後に賭ければ行ける。

 

幸い沿道の応援は多く、「ありがとう!」と声をかけながら元気をいただく。本当にありがたいことです。

呼吸は楽。頭もクリア。ふくらはぎだけがついてこない。
「何とかならんか!」

 

 

37km、想定の場所。貯金はなく2時間38分くらいの通過だった。とはいえ、残り22分で5km。可能性はまだある。
「頼む、動け!」

写真も撮ってもらえました。ありがとうございます。

 

最後の勝負ポイント、バイパスの坂。両サイドに応援。ホテルからの応援。前回参加したときよりよく聞こえた。余裕があったんだと思います。

 

 

坂を勢いよく上ったが、ここで脚がほぼ売り切れ状態。呼吸は楽なのに…

ふくらはぎの攣る間隔が短くなり、両方同時に攣ることも。何度攣っただろう。なんとか走り続けていましたが、今度は右のハムストリングまで…

 

これは結構致命傷。さすがにもうペースを上げることは出来ない。でも…
「歩かなければ自己ベストは出せる。」

 

これを希望に最後の力を振り絞る。たまたま知り合いを前方に見つけたこともあり、背中を追ってなんとか(痛みに)耐える。

ポートアイランド上陸。さすがに40kmを過ぎた時点ではもう届かないことはわかっていました。でも走るのだ。完走をする。

 

41kmを過ぎたところに、知り合いが!

ここでも写真撮っていただきました。しかも一回目が上手くいかず、走って回り込んでのテイク2。感謝です。

 

脚以外の元気ぶり、伝わるでしょうか。

 

このまま何とか無事に走りきり、完走をすることが出来ました。

 

 

振り返って

気温はコース内の場所によっては20度を超えるところもあったのだそうです。そりゃ暑い!

発汗量が後半減ったのは風向きが向かい風に変わって涼しさを感じただけでなく、単純に発汗できるだけの水分が身体に残っていなかったのでしょう。終盤の脚攣り連鎖の理由も理解できます。塩分、ミネラル、水分も可能な限り摂ったつもりではいましたが、その上をいった環境だったのかもしれません。

 

 

大会の運営に関しては、前に出たときより、エイドも充実していてフードの種類も増えていると感じました。しかし、今回は食べることを欲しなかったため、バナナ半分をいただいただけ。

これが心残り。食べときゃよかったー!(笑)塩饅頭にカステラ…もったいなーい!

 

 

ボランティアの方の応援がグレードアップしていました。ただ作業しているわけではなく、声掛けが多く、そして元気の出るものが多かったです。何より笑顔が多かったのが走っていて嬉しかったです。こちらも自然とさらに笑顔になれます。

皆さんのおかげで、気持ちよく楽しく走れました。

 

完走、歓走。

 

ありがとうございます!

 

久々に長文になったので、記録などは明日の【記録編】で改めて。