JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。
もう春となり、冬に比べると気温的には外を走りやすくなったこともあるのか、街を歩いていてもランナーを多く目にします。
「大会」という観点からすると、オフシーズンと呼べる期間にもかかわらず継続できるその意志は凄いですね。
習慣に出来ていることは本当に素晴らしいと思います。
一方、習慣であるがゆえに休むことが出来ないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中には疲労だけでなく、痛みさえ抱えている方もいるかもしれません。
参考記事:休むことが寿命を延ばす。
この疲労というものを、軽く見ていると日常にも影響が出てきてしまうかもしれません。
疲労のたまりやすさが違う?
当然ながら、私たちは生活をしていますし、その生活の中で仕事をしている方も多いでしょう。
会社勤めでなくても家事もかなりの負荷ですので、日常生活だけでも疲れというものはたまってきます。
それに加えて身体を動かすのです。休息を取らなければ、疲労はたまる一方です。
例えば、毎日5km走るAさんと、平日2回10kmと週末1回15km走るBさん。
どちらも1週間で35kmの走行距離になります。
7日走り続ける人Aさん、1週間に3日のBさん。
どちらが疲労が抜けにくいでしょうか。
個人差は確実にありますので全員の意見が一致することはありませんが、少なくとも私の体感と周囲の方を見る限りだとBさんの方が楽であると言えます。
さらに、傾向としてタイムが著しく伸びている人ほどBさんのスケジュールに近い人が多いと感じます。
いつも同じ距離、同じスピードで走っていては、その刺激にしか身体が対応できないため大会など変化に富んだ状況では力を発揮することが難しくなるからです。
その方は走力がついていないのではなく、走力を発揮する能力が高くないと言えるかもしれません。
2+0派が気楽でいい
毎日走らないと気が済まない、休むことで走力が落ちるのが怖い。
いろいろとあると思います。それ自体を否定する気もありません。
毎日続けることのメリットもたくさんあります。力を定着させるためには、ある程度の習慣性が必要だからです。
ただ日常の中の趣味の時間。
趣味は楽しく取り組んでほしいと思います。
楽しむためには気楽に取り組む面もあってよいと思うのです。もちろん本気で取り組む時にはゼーハーしてほしいですが。
先ほど同じスピードで走ると走力を発揮しにくいかもしれない、と書きました。
仮に頻度を変える気はないとしても、ゆっくりと走ることを取り入れてほしいのです。
ゆっくりと走ることで、血行を促進することが出来、結果として体内の疲労物質を押し出してくれることに繋がる可能性が高くなります。
仕事でだるいと感じた身体をそのままにしておくよりも、ちょっと走ることで「だるさ」が「疲れ」に昇華して、抜けやすくなるという感覚です。
また気持ちにも余裕が生まれます。こういった心身のリラックスは頭にもいい働きかけをして閃きに繋がったりもするかもしれません。
・日々の練習の中で、メリハリをつけること。その中でゆっくりと走る時間を作ること。
・仕事が忙しかったり、時間が予定通りに作れなかった場合には無理をせず柔軟に練習予定を変更すること。
・調子が悪くても焦らないこと。
・痛いところがあるのなら、しっかりと休み、なるべく原因を突き止める努力をすること。
これがより楽しく、そして長く続けるためのコツなのではないかと私は考えています。
やるときはやる、休むときはちゃんと休む。
最近疲れてるな…と思ったあなた。
疲労をしっかりと抜き、楽しく、気持ちよく続けていけるように、少し習慣にテコ入れしてみてはいかがでしょうか。