知ってほしい、最高峰。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

先月行われていた世界陸上に続き、世界パラ陸上が開催されています。パラリンピックはそれぞれの障がいの部位や度合いなどにより、「T11」「F35」のように細かくクラス分けをされます(「障がい」の表記は日本パラ陸連に準じます)。アルファベットが競技種別、最初の数字が障がいの部位、最後の数字が障がいの度合いという見方となります。最後の数字は少ない方が度合いが重いものとなります。

 

こうして細かく分けることで比較的近い状態の選手と競うことができ、公平性を保てるように工夫がされています。

車いす競技

たぶんまっすぐ進むことさえ難しい。それをこのスピード。

  

 

義足は近年工夫がされており、その力は大きくなってきているようです。

義足を使った競技者

 

今大会は来年行われる東京パラリンピックの代表権争いもかかっており、決勝4位以内で出場内定となります。そのため各競技レベルの高い記録が続いています。

(追記)

視覚のクラスはブラインドランナー(伴走者)と共に戦う

8日深夜に行われた1500m(T11)の和田選手は自己ベストであり、同時に日本記録であるタイムを予選、決勝共に上回り4位に入りました。最後の直線はすごかった。

初日の佐々木選手(女子400mT13)に続いて2人目のパラリンピック内定です。

 

その凄さを

世界のトップクラスの競技者が集まった大会。実際に見たら全く違う感覚になることでしょう(参考記事:知ることができるように)。

 

彼らの日々のトレーニングによって高められた専門分野の身体能力はもちろん、使わないといけないツールを使いこなす技術。伴走やコーラーを務める人との息を合わせ、ツールも含めてまるで体の一部のように出来るようになるまでには、血のにじむような努力があるはずです。

 

 

私も伴走の講習の中で経験したことはありますが、思い通りに走ることの難しさは想像以上でした。私がそう感じているのなら、ブラインドランナーはその比ではないでしょう。思い通りに走れる状態を作るまでの道は想像できません。

 

ちなみに先に挙げた和田選手の1500mのタイムは4分11秒です。このクラスの世界記録は3分58秒。このタイム出せる人、どれくらいいますか?
これは一例ですが、彼らが一流のアスリートであることは間違いありません。純粋な数字だけでなく、それぞれのクラスのそれぞれの状態で出来うる最高のパフォーマンスなんです。

 
障がいのある人の競技という一種の色眼鏡をとって、「スポーツ」としてフラットにみるとその凄さをまた感じられるかもしれません。

 

今回は陸上なので球技などは行われませんが、私自身も生でゴールボールの日本代表の練習を見て感じたことはたくさんありました(参考記事:生だから感じられたこと)。

 

そういった種目も含めて、残念ながらニュースではあまり扱われないのが現状です。でも頑張っている選手はこの瞬間にもいる。
この機会に大会を見てみてください。