使いすぎは逆効果?

JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。

 

スポーツに限らず何かに取り組もうとするときには、さまざまな道具がありこだわればこだわるほど費用がかさみます。

ランニングに関しても「靴さえあれば走れる」と始めた人もいらっしゃるかもしれませんが、そのシューズさえ値段がなかなかのもの。

 

しかも、どれを選べばよいのかという悩みも出てきます。

 

最初より少し走れるようになってくると、カッコイイウェアが欲しくなり、寒さ・暑さ対策のギアが欲しくなり、サポートウェア、時計、オススメされたサプリメント、さらには大会出場のためのエントリー料金と旅費・・・

「~したい」を優先すると負担になり得ますので、しっかり吟味する必要もあるかもしれません。

 

 

それは本当に必要?

今はランニングもひとつの文化と言えるほどに広がってきましたし、それに伴い(むしろ追い抜くくらいの勢いで)様々なグッズが登場しています。

靴やウェアなど誰もが用いるものから、サポート的に用いるもの、サプリメントなどまで考えると本当に多岐にわたります。

それらを一式そろえようとしたら、かなり大変ですしそれこそ止めどなくなってしまいます。

 

私は全てを試したわけではありませんし、試したからと言ってその効果を証明できるというわけでもありませんが、それぞれが効果があるものであるとしましょう。

 

あなたが走る目的は何ですか?

あなたはなぜそれを用いますか?

 

この点がしっかりとしていないのなら、その効果は引きだせないかもしれませんし、目的に対して違うことを行ってしまう可能性があります。

目的に沿って使わないと、せっかくのトレーニング自体も効果も薄れてしまいますし、最悪時間の浪費にもなり得ます。

 

せっかく貴重な時間を割いてトレーニングを行うのですから、その効果は大きい方が良いとは思いませんか。

 

 

吟味が必要

たとえば着圧系のタイツで、筋肉のサポートをするという商品があります。

大会当日はもちろん、日々のトレーニングでも利用している方もいらっしゃると思います。

 

 

しかし、あなたのトレーニングの目的を考えてください。

もし今の筋力を保つ、あるいは強化を狙って行っているのであれば、そのようなウェアを使って筋力サポートをすることは目的に沿っているとは言えないのではないでしょうか。

 

自分の能力を高めたいのに、その補助をしていては効果が小さくなりはしませんか?

 

10の力を必要とする動きに対して、自力では8で残り2はサポートに頼る場合と、10を自力で行う人がいたとしたら、どちらが成長するでしょうか。

考えるまでもありませんよね。

 

効果があるものだとしても、使いすぎは身体の成長速度を下げる恐れがあるので逆効果かもしれません。

 

 

ただ勘違いしてほしくないのは、こういった「ギア」と呼ばれるものを否定しているわけではないのです。

 

トレーニングの目的だけでなくウェアの選択の目的や役割もさまざまです。

故障明けや痛みへの不安を抱えていて、その負担を軽減するためなどであれば十分に意味はあるでしょう。

わざわざ痛みを感じながら続けたい人なんて一人もいないはずです。

 

 

また動きを制限するようなタイプであれば、「理想的な」動きを覚えるために有効かもしれません。(※ただし理想的な動きが、今のあなたに合うとは限りません)

 

ここぞ!という勝負の時に、使用することは大きな武器になるでしょう。
心の支えとしても気持ちも落ち着くでしょうし、自信の拠り所にもなると思われます。
※ただしぶっつけ本番での使用は、思わぬトラブルを引き起こす恐れがありますので、その前に使ってみて使用感を実感することが重要だと考えます。

 

 

謳い文句ではありませんが、用法・用量は計画的に、を心がけることで、それぞれの効果をさらに引き出すきっかけになるかもしれません。

 

昨日の記事とも関係してきますが、「今」あなたがトレーニングを行う動機、今日一日の目的などをしっかりと吟味して意味のあるものにしていきましょう。