記録続々。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

本来ならオリンピック前でスポーツ界全体が盛り上がりを見せるであろう時期ではありますが、開催そのものへの疑問が少なからずピックアップされています。

私自身も見れるなら見たいと思う方ですが、今の状況で選手が安心して参加できるのか。そして良いパフォーマンスを出せる心身の準備ができるのか。
「安心安全」という言葉を運営や観戦者にどのような形で還元するのか、というのが明確でない以上、やることに意味があるのかと感じてしまいます。

 

関係者の利権だなんだというお金が動くことは大事なのかもしれませんが、オリンピックを「今やらないといけない」理由は大きくないように思えます。

ただ選手が磨き上げてきたものを発揮できる場を何かしらで作る必要はあると思います。それが大会という形なのか、記録会という形なのか、これまでになかったオンラインでの何かなのか。

 

本当に「アスリートファースト」が信念であれば、いろんなアイディアが生まれてもいいのでは?

 

 

上がってきた

(従来通りであれば)大会の1か月前になってきて、選手が照準を合わせてきて、そこに記録が結果としてついてきています。


先日行われた布勢スプリントでは男子100mでは山縣亮太選手が自身のベストタイム更新だけでなく、日本新記録となる9秒95を出して優勝。同レースでは多田修平選手も10秒01と五輪派遣標準記録を突破。
すでに9秒台を出しているサニブラウン・アブデル・ハキーム選手、桐生祥秀選手、小池祐貴選手の他、リオ五輪代表のケンブリッジ飛鳥選手らと3枠を争って今月末の日本選手権で激突することになります。楽しみ。

 

女子100mHでは青木益未選手が12秒87と日本記録タイを記録。この数日前に寺田明日香選手が更新したばかりの日本記録に並びました。13秒台がなかなか切れない状況を打破し、一気にここまで伸びてきました。派遣標準記録まであとわずかと迫っている二人が大会の度に高めあっているように感じ、こちらも楽しみです。

 

さて、世界に目を向けると女子100mでS.A.フレイザー・プライス選手が歴代2位の10秒63。実はこの種目、1988年のジョイナー以来記録が破られていない「伝説」の記録と言えるものかもしれません。それでも0秒14も差があるわけですが、こうして迫ることがなければ超えることもないわけで、記録の扉をノックしているくらいにはなったのかも。

 

 

女子の1万mではシファン・ハッサン選手が29分6秒82の驚異的な世界新記録。従来の記録を一気に10秒以上更新したことになります。レースでは世界記録ペースをトラック上に点灯させることで目安となったようです。
こうしたものを利用するのであれば、共通でどのトラックでも出来なければ公平性には欠けるのかな?という気もしますが、あったからと言っていつでも更新できるわけでもないので、どちらにせよとんでもない記録です。

 

そこで驚いていたら、その数日後にレテセンベト・ギデイ選手がそのハッサン選手の記録をさらに更新し29分1秒03!
もう28分台目前。信じられないレベル。ちなみにギデイ選手は昨年5000mでも世界新記録を出しています。


どちらかというとキレで勝負するハッサン選手は上記記録を出した数日後に1500mでも今季最高記録の3分53秒63を出しています。
トラックはこの2名が中心か。

 

次元が高すぎて理解が追いつきませんが、ただただ凄い。楽しみです。
こうしてみていると一流のアスリートはしっかり照準を合わせてきているなと感じます。

 

 

高めてきた選手が集まる大会を見たいですが、果たして。