入れるか履くか。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

さまざまな面で自粛をせざるを得ない状況になり、精神的・肉体的にすり減るような日々…
休めない仕事の方、休まざるを得ない方、休むことができる方、そもそも仕事がなくなってしまった方…それぞれの立場で全く違った見方でしょう。
 

それらをすべて理解することもできないでしょうし、した方がいいとも思いません。
ただ違う考えがあるということを頭に入れておけば、むやみに攻撃的になるようなことやイライラを募らす種は刈り取れるのかなと(先日も言いましたが、こんな時でも我が道を行き旅行やら外で集って遊ぶことを推奨しているわけでもない)。

 

 

そんな中、3つの密(密閉・密集・密接)を避けながらも、体力の低下を防ぎストレスのはけ口として実施できそうなのがジョギングやウォーキング。

 

私はとにかく人のいない時間、場所に行っているのでほとんどそれらしき人を見かけていないのですが、どうやら普段はやっていないけどやり始めたという方が増えているらしい。

 

確かに一人で出来る。そして手軽にはじめられる。

現時点では厚労省も人との「接触が少ない」行動として自粛の対象とはなっていません(何度も言いますが、自粛対象じゃないからといっていつでもどこでも行っていいというわけじゃないと思います)。

 

 

状況判断をしたうえで、人との接触を避けられるのであれば実施してもいいと私も考えています。

 

ただ誰にでもできそうなランニングやウォーキングは始める人がいる一方で、続きにくいという側面も持っています。

あるデータでは、年に1回走る人は人口比率で9.3%だったのに対して、週に1度以上の習慣になっている方は5.3%。推計で約400万人は続いていないとのことです。 

(参考HP:笹川スポーツ財団

それより前のデータにはなりますが、半年以内にランニングをやめてしまう人の割合は約68.5%という数字も出ています。

(参考データ:Descenteより)

 

その要因のひとつには、怪我や痛みなどもあるのではないかと私は考えています。

 

入れるじゃなく履く

がむしゃらに走ったり、急に歩き出したりすると、心身に大きな負担になります。
しんどく感じてしまうことは主な要因でしょう。

 

一方、ある程度続けて習慣には出来たけど膝や腰などの関節に痛みや違和感を覚えてそれが原因でやめてしまう人も少なからず耳にします。
かくいう私も、ランニングを初めて半年くらいの時、膝を痛めてしまって3か月ほどまともに運動できなくなった経験があります(そして約5年ランニングもしませんでした)。これが今の活動をしている理由の一つでもあります。

 

 

その痛みの原因として考える方が多いのは「フォームが悪いから」。
確かにそれもあるでしょう。教わったこともない歩き方、走り方では癖があって当然。
 

 

でも、誰でもできることで回避できる可能性があります。

それは「靴を履く」ことです。

 

大多数の方は靴を履いていますよね。
もしかすると、靴に足を入れているだけかもしれません。

 

靴ひもをほどかずに履けるほど緩く結んでいませんか?

 

 

履いたり脱いだりするのは楽かもしれません。でもそれでは足の安定感は損なわれ、シューズが本来持つ機能だけでなく身体の能力を引き出すことも難しくなります。

安定感がなくなると、どこかで支える必要が出てきます。その「どこか」が関節だったり筋肉だったりします。本来は感じなくてもよい余計な負荷を高めることになり、怪我に繋がるのです。

 

 

踵、踏んだりしませんか?

こんな風に踵を踏んだまま走る方はさすがに少ないでしょうけど、履く際にこんな形になることありませんか?
踵にはヒールカップと言って、しっかりと支えるためのパーツがあります。踵を踏むことによってそのヒールカップの形が崩れ、安定性が損なわれてしまうことがあります。

 

走ったりウォーキングの時には履いているという方、日常履きはどうでしょうか?
その方が履いている時間は長いと思います。そこで変な癖がついているとしたら…いうまでもありませんよね。

 

 
ランニングやマラソンを継続して取り組めている強いランナーには、サンダルや足袋、下駄や時には裸足で走っている方もいます。
始めたばかりの方には想像できないかもしれませんが。

 

そういうことにチャレンジしようというわけではなく、まずは身体を守るために出来ることを。

きちんと靴を履くことで、痛みや違和感を減らすことに繋げていきましょう。