「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。
「走っているうちに痛みはなくなるよ」
ランナーからこんな言葉を耳にしたことはありませんか?
確かに動かしているうちに動きが滑らかになり、痛みを感じなくなることはあります。それは感じなくなっているだけで、痛みがなくなっているとはいえません。
痛みを認識している時点で「正常」ではないはずなのです。痛みの部位や周辺に問題があるか、あるいは痛みの記憶が残ってしまっているかなど原因は明言できませんが、何も問題のないところに痛みを感じることはないはずです。
端的に言うと、痛いなら休みましょう。(素人判断は危険なので、長引くようならただ休むだけではなく診断をしてもらうことをおすすめします)
しかしそういう時に「休む」という行動は、頭では分かっていても簡単なことではありません。元気な時に走るのを休むことはそんなに難しくないのに(笑)
「もう大丈夫だろう」と見切り発車をして、痛みの度合いを確かめるかのように走った結果「やっぱ5km地点で痛くなるわ」なんて経験ありませんか?(私はありました…)
そんなことを繰り返していたら、すぐ治るものも治りません。
もちろんどこかの段階で運動を再開をしていくことにはなるとは思いますが、歩いたり少し動かしたりと負荷の低い動きで段階を踏む。そこから安心感を得てからやった方が再発(あるいは悪化)のリスクは減らせます。
立場は違いますが、今週末には東京オリンピックの選考会であるMGCが開催されます。そこで「選手生命の全てをここにかける!」というくらいの覚悟があって次のチャンスがもうないというのであれば、痛みを背負ってでも戦おうとするかもしれません。
でもあなたはそこまでのものを背負っていますか?(自分の中で背負っているという方は自己判断です)
大半の方はそこまでの追い込まれた場面は少なく、今の記録をのばしたいとか楽しく走り続けたいとか健康のためという気持ちが土台になっているのだと思っています。
自らその道に逆走するようなことをするというのは、オススメは出来ません。
焦れば焦るほど長引き、長引けば思うようなパフォーマンスも出せなくなり、痛みの記憶から運動を避けてしまう…
こんな負のサイクルには絶対に入ってほしくありません。
より楽しく、そして自分の気持ちを満たせるように。もし痛みを抱えている方は勇気を持って休むことも選択肢に入れてください。
休むこともトレーニングの一環です。
単純に休むことも良いでしょうし、どうしても何かしたいという方も動かなくても出来ることはたくさんあります。目線を変えることが成長のきっかけになることもあります。
周りの意見に流されず、自分の意志で「休むトレーニングをしている」と思える選択をしてほしいと思います。
痛みに変わる前の違和感を抱えていたり、不安があるという方は動きの質を変えることで改善が見込めることもあります。そういった点のコンディショニングやご相談は随時受付をしておりますので、遠慮なくinfo@soushi-souai.comまでご連絡ください。
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