なにわ淀川マラソンを終えて。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

 

先週末はシーズン最後の大型大会ともいえる「なにわ淀川マラソン2022」でした。

私は土曜はハーフマラソンの部、日曜はフルマラソンの部にてそれぞれペースメーカーとしてサポートをさせていただきました。
先日ペーサー対象の練習会にご参加いただいた方も、もちろん担当!(参考記事:スキルアップ!

 

1日目

1日目の土曜は雨。

走り出す前からポツポツ降り始めて、走ってる最中は本降りに。

 

今回の担当は2時間00分ペース。

一緒に担当した方の中に経験豊富な方が1名いらしたので、その方と配置を決めて臨みました。
 

今大会も申告タイム別にウェーブスタート。
そしてスタート列はある程度の間隔をあけての整列。
計測はネットタイムと、コロナに合わせたものが定番となりつつあります。参加者もそれに合わせて概ねスムーズな流れでした。

 

 

走る方はというと、スタート直後に前に飛び出すランナー多数。
いつもよりも多かった気がします。

 

私はきっちりと刻むことに集中。

 

降り始めなので、まだ足場も悪くなく、適度な湿度で寒すぎず比較的走りやすいコンディションということもあるのか、集団はまずまず大きかったです。

心配していた風も強くないのも走りやすさに繋がったかもしれません(終盤は強くなりましたが)。
ペーサーの配置をバラつかせててよかった。

 

走りにくかったのは、一部芝を横切る場所があるのですがなかなかのぬかるみに…
特に中団以降の方は大変だったと思います。

 

さらには終盤の舗装路コースも一部大きな水たまりが…
ま、ここまで来たらすでにシューズも濡れてるので一緒と言えば一緒ですが(笑)
気分的にね…

 

そんなことに参加されたランナーの心が折れないように声掛けをしながら最後までサポート。

結果1時間59分45秒にてゴール。

 

幸いにも走り終わりのころには雨が弱くなり、大半の方が着替える頃にはやんでいました。
降り続いてたら身体も冷えて大変だったはず。
そういう意味でも良かった。

2日目

2日目はフルマラソンの担当。

初心者~完走を目標とされる方が比較的増える5時間0分担当。

 

この日は全日とうってかわって、晴天!
風も河川敷にしてはそれほどなく暑さを感じるコンディション。

 

前日の雨の影響で、芝はぬかるみが容易に予想できました。

 

気温の上昇やコース変化、そしてこのペースを目標にされる方の走力を考慮すると、終盤はある程度集団が崩れることが想定されるので、ペーサーの設定ペースや配置もそれを加味して決めました。
しっかりとした打ち合わせや確認は必要ですね。

 

この日は優勝者に賞金、さらには大会記録を出したら追加賞金と合計100万円も設定!
ということもあるのかどうだかわかりませんが、プロランナーやランニング系ユーチューバー的な方も含め凄いランナーがたくさん。

 

何と言ってもゲストが川内優輝選手。

追い抜かれる瞬間に自撮りしました。
同じカットに入ることには何とか成功。この瞬間だけはペーサーではなくミーハーに(笑)

 

でもペースは守りましたよ!

 

私は4時間57分39秒にて完走。

アンカー役の方がほぼ5時間ちょうどでゴール。

 

 

暑さもあって、中盤以降は歩いている方、足が攣っている方など多数見受けられました。
救急搬送の事例もあったようですが、幸いにも大事には至らなかったと聞き一安心。
この時期は暑熱馴化がまだ十分に出来ていないので、より大変だったかもしれません。

そういう危険もあるということを、走歴や走力に関わらず認識をしないといけないと改めて感じました。特に「完走は出来る」レベルの方がそこに思いが巡らないことがあるので注意が必要じゃないかと思います。

 

 

終わって気が付きましたが、日焼けがすごい…
油断してました。
この時期でもこういうケアは必要だと文字通り痛感しております。

ペーサーとして

今回は大会に向けた準備として、主催のスポーツワン様よりご依頼をいただきましてペーサーへの指導(というと大げさですが)をする機会がありました。

直前ということもあり人数は少なかったですが、それでも伝えたいことは共有できました。

 

ペーサーはただペースを刻むだけと思われているかもしれません。

 

もちろんペースを刻むことは必須ではあります。
それに加えて、状況を見て配置を変えていったり、ランナーが安全に走れるようにコースを誘導したり注意喚起をしたり、非常時には適切な対処や迅速な連絡をする臨機応変な対応が求められることもあります。
何より主役であるランナーが気持ちよく走りに集中できる環境を作る。
結果として、完走やタイムの目標達成に貢献…に繋がることを考えています。

 

ですから今回もゴール後に感謝の言葉をいただけたことが励みになりました。
フルの部では10km以上走ったことがないという方が30kmまでついてきてくれて、その後は遅れたものの見事完走。
また初フルの方を複数サブ5にて完走に導くことも出来ました。

こうしたランナーの喜びの表情が、私の糧になっています。

 

少しでもいい日にして喜んでほしい。
ランニングを好きになってほしい。
マラソンにまた挑戦してほしい。

そんな思いの上で走らせてもらっています。

 


そういう意味でも、今回一緒に組んでいた方とは前もって情報共有をしていましたし、責任感を持って取り組んでいる方ばかりだったのでその辺りは良かったと思っています。
ただ別の部門やペースの一部に関しては、意図を感じられないレベルでペーサーがばらついていたり、「あなた一体どのペース?」と感じることも正直ありました。
走るだけがペーサーじゃない。
 

 

ペーサーって大会を背負ってるのです。
ペーサーという役割そのものさえ背負っているのです。

 

それくらいの意識は欲しい。

 

たとえば警察官が不祥事を起こしたら「警察なのに」と見ることはありませんか?
ペーサーも同じなのです。
看板背負っているんだから、責任もってやってほしい。

 

 

ある意味自分のレースよりも準備が必要だと私は思っています。
自分のレースではしたことない緊張も、ここでしか味わえないある種の醍醐味だと思っています。

 

 

こういう方にきちんとした意識付けをする機会を作るのが、これからの私の使命じゃないかと勝手に思っています。
そうに違いない。

 

それがランナーの満足度にも繋がるでしょうし、ペースメーカーの立ち位置自体も変えていくことにもなるかもしれない。
そうしてランニング全体がまた盛り上がっていけばいいと考えます。

 

 

次のペースメーカーは4月のランナーズフルマラソンチャレンジ。
公認レース。
気合の入ったランナーも多いでしょう。

 

私も今回に満足することなく、さらに質の高いペースメイクを目指します。

参加予定の方、よろしくお願いいたします。

蛇足

ちなみに先日のペーサー向け練習会にご参加いただいた方からは「とても為になった!」というお声を頂戴しました。
走り終えてランナーから感謝の言葉をいただいたらしく、ペーサーの醍醐味も感じていただけたようです。

またやってみたい、と思ってもらえたら最高です。

 

こういう貢献の仕方もある。

自分は自分のやり方で、ランニング業界を盛り上げていきます。