「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。
いよいよ始まった夏の高校野球。もはや夏の風物詩と言っても良いくらい世間に広がっています。アマチュアのスポーツでありながら、夏+甲子園という空間が半ば神聖化されていることには若干の違和感がありはしますが、一生懸命プレーするその姿には心を打たれることが多くあります。
ただこの時期、他の種目でも全国大会が開催されています。高校野球だけでなく、他の種目ももっと取り上げて盛り上げてほしいというのが本音です。現地に行かなくても触れる機会というのがなければ、興味が無い・知らない層にはどうやっても広がりにくい。
人気競技の個人にスポットライトを当ててアイドル化する時間があるのなら、まだマイナーな種目を流す時間にしてほしいというのが私の考えです。あなたはいかがでしょうか。
史上初の展開
さて、今日は貴重な瞬間がありました。
第4試合の佐久長聖高校ー旭川大学高校。4-4のまま両校譲らず延長戦へもつれたこの試合は、12回までに決着がつかず史上初めて甲子園でタイブレークが導入されました。タイブレークというのは、ある程度ランナーを置いた一定の条件から予めスタートするというルールです。早めに決着をつけることが出来、その負担を小さくすることが出来るとされています。
今回のルールの場合、延長13回以降を無死1,2塁の状態からスタートします。
通常のイニングでもかなり厳しい状況。それを12回まで戦ってきた疲労度の中でやるわけですから、一瞬の集中というところが本当に大事になってきます。
攻める側は強行でいくのか、確実に1点を取りに行くのか。
守る側は大量得点を阻止する形で行くのか、1点さえ許さない守りをするのか。
その駆け引きは見てる側からすると非常に面白く感じました。ただ、実際にプレーする選手や監督、審判のメンタルは想像するだけで気が気じゃありませんが…。
そんな中で最終的に勝ったのは佐久長聖高校。9回以降毎回のようにサヨナラ負けの危機を迎えながらも、北畑投手をはじめとした粘り強く気持ちのこもったプレーで最後の一打を許しませんでした。決定機を決めきれなかった旭川大高とその危機を乗り切った佐久長聖の差が、最後の追い込まれた場面でも出たのかもしれません。
まだ選手や現場の人たちだけでなく見る側も慣れてはいないルールですが、選手の負担を減らす意味では十分に意味のあるルールであるかもしれません。(これからも導入イニングや細かいルールなど改良点は多くあるとは思いますが)
こういった選手が安全に行えるルール改正であれば、他の種目にもいろいろと改善の余地はあるのかもしれません。この一歩がそのきっかけになればいいと思います。
高校生にとってはここがゴールではないのですから、先に向けて身体を守るルールは必要ではないかと思います。