考え方とアプローチ。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

先日の池江璃花子選手の復帰した大会において、もう一人復活の記録を出した選手がいました(参考記事:涙から笑顔へ)。
長谷川涼香選手。2016年のリオデジャネイロオリンピックに出場した選手です。しかし、リオ五輪の直前に出した自身の記録を約4年間更新出来ていませんでした。高校時代の記録を超えられないというのは精神的にかなりきつかったのではないかと思います。
そんな長谷川選手は今大会では女子バタフライ100m、200mに出場。先に行われた100mで57秒49の自己ベストを出した勢いそのままに、200mでも自己ベスト更新。この日記録した2分5秒62は2019年の世界選手権の優勝タイムより1秒以上速い記録でした。

 

4年間ベストが出ていなかったところから、2種目で自己ベストを出すというのは何かがかみ合ったという感じなのでしょうか。高い次元でのパフォーマンスは紙一重なのかもしれませんが、これが良い方向に行ってほしいと願います。

 

 

頼もしいのはコメント。オリンピックを目標にしているというよりも、日本新記録を狙うことに絞っているようです。その結果としてオリンピックの出場やメダルが見えてくる。

競技の特性もありますが、相手がどうこうと考えるより唯一変えられる自分に目を向けて取り組むという考え方は独特だと思います。

 

たとえばオリンピック出場を目標にするのと長谷川選手のように記録を目標にしてその結果が世界に繋がればという考え方の2人がいたとします。2人ともオリンピックに出られたとして、前者はある種目標を達成しています。後者は記録への挑戦の場がオリンピックとなったわけです。
どちらがよりよい精神状態で出られるでしょうか?

 

これは人それぞれ考え方があるので、絶対的にどちらが良いというのは言い切れません。ただ相手に勝つことではなく自分との勝負としている方が、結果はどうあれ清々しい気持ちで終われるはずです。

 

例として2つだけ対極の考え方を挙げましたが、もっとたくさんの考え方があります。

私たち一般市民がオリンピックに出るということは基本的にありませんが、何かの目標を掲げて挑戦するということはスポーツに限らずあるはずです。

その時の考え方の一つとして参考にしてみてはいかがでしょうか。