走った距離が裏切るとき。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

暑さも一段落、空気からも夏が終わったように感じてきました。また暑さがぶり返すようですが…でも9月になると感覚的にガラっと変わる気がします。

ここから気持ちを切り替えよう!という方も多いかもしれません。暑い中、頑張った方、なかなか難しかった方。
あなたはどちらでしょう?

  

私の8月の練習記録はこちら。

今月の練習記録。

走った日:11日。

走った距離:135.9km

 

8月最終日にロング走イベントを実施したので、それがなければ…80kmほどでした(参考記事:どこでもゴールに)。

 

でも、ポイント練習となるペース走、レペティション、セット練習、超長距離走など内容にはそれなりにこだわって行えたと思っています。
頻度、距離共に普段と大差なく実施できたことは評価できるポイントだと自画自賛(笑)

 

少なければ良いとか、多いから良いのではなくその内容をどのようにやったのかが成果の質として変わってくると考えます。

走った距離は裏切らない?

アテネオリンピックで金メダルに輝いた野口みずきさんは「走った距離は裏切らない」という言葉を残しました。
この言葉を文字通り受け取ると「走れば力になる。走れば走るほどに」という解釈も出来ます。私はこの発言がどんな流れで出てきたのか詳細を覚えていません。(知っている方、教えてください)

 

この言葉を信じてか、いまだに「月間走行距離」にこだわって、月末に無理に帳尻合わせをする方を多く目にします。
その場合、大きな疲労となり思いもよらぬ身体の違和感や痛みを覚えてしまうこともあるかもしれません。結果的に当初予定していた練習や大会を棒に振る…など経験はありませんか?

 

私は先に挙げた言葉を文字通りに受け取ることは危険だと思っています。そうする方ほど「距離に裏切られる」かもしれません。

 

 

確かに走ることによって一定のトレーニング効果は期待できます。成長の糧にすることが出来る成功体験や失敗も、まず取り組まなければ得ることが出来ません。月間走行距離も一つの指標になりますし、目標の数字を達成することはさらなるモチベーションにも繋がります。

 

でもただ単にやっていたら実力は伸びるのでしょうか。そうは思えません。

たとえば距離に関してだけ着目しても、1日10kmを30日走る人と30kmを10日走る人。どちらも月間走行距離は300km。
この2人が同じトレーニング効果を得られるでしょうか。答えはNOです。ちょっと考えれば想像できますよね。

 

ということは、距離にこだわって取り組むだけで「裏切らない」と思っている方は、その距離に裏切られる恐れがあるということが言えます。

 

裏切られず、努力を力に繋げるためには、取り組みに対する努力の姿勢や目的意識を持つことがポイントとなります。
その時に距離に意味が生まれ、大いなる力になるはずです。

 

距離をこなすことが主な目的の方であればそれで十分です。でも、もし今より走れるようになりたいという思いを持っているのであれば、「どれくらいの距離」よりも「どのような方法で」にこだわってみてください。

 

 

今は距離重視という場合、内容や質に目線が行くとおのずとメニューは変わってきます。結果的にタイムの向上などに繋がる可能性を高め、距離もそれなりについてくるはずです。

 

「○km走ったよ」から「(あら。気が付いたら)○km走ってたんだな」

 

感覚がこのように変わってきたら、十分な質と量になってくるかと思います。

試しに、やってみてはいかがでしょうか。