こうでありたい。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

なんだかんだ言っても、中継をしてたら見たくなるのが高校野球。というか、私の場合はどの種目でも中継してたら見ちゃいますが(笑)

 

今日は特に明石商が出るので見たいと思っていました。兵庫県の代表なので、やはり気になるし応援したくなります。自宅にいられたので、観戦しておりました。

 

 

初回に2点先制されるも、その後はしっかりと守り追加点を許さず。しかし、攻撃面ではランナー出すものの攻めあぐねる展開。

それでもソロで追撃し、1点差で迎えた8回。先頭打者がヒットで出塁。このどうしても1点欲しい場面で、明石商「らしく」バントで得点圏に。ここまでは予想できました。

 

その後。

1死2塁の場面で、まさかの盗塁。絶対に返したいランナー。しかも終盤8回。ここでこんな攻めをするとは思いませんでした。きっと宇部鴻城側も虚を突かれたのではないでしょうか。サインでの盗塁か、何かの作戦失敗での盗塁に「なってしまった」のかはわかりません。ただ非常に効果的な一手になったことだけは間違いありません。
そして盗塁を成功させた直後、スクイズではなくそれに近い形でのエンドランで同点に。この積極策が次の流れをひきこんだともいえるでしょう。

 

この試合のハイライトの1つだと思います。

 

 

こうでありたい

それ以上に印象的だったのが延長10回裏の明石商の攻撃。先頭が安打で出塁。普段はこれでもかというほど手堅い野球をする明石商ですが、この試合は強硬策を続けていました。
しかし、1点取れば勝利を掴めるこの場面では明石商らしいバントを選択。ここで試合を分ける出来事が。

 

ピッチャー前に転がったバントを処理し、セカンドに送球。タイミングはアウトでした。判定もアウト。
アウトの宣告を受けたランナーも素直にベンチに戻りました。

 

その直後、審判団が集まって何やら協議を始めました。

セカンドのベースカバーに入った際、きちんと捕球が出来ていなかったとして、アウトの判定が覆りセーフに。審判がミスジャッジを認めたのです。


1死1塁と無死1,2塁では全く違います。試合の勝敗を分けたと言ってもいいかもしれません。(実際にそのまま明石商が3-2でサヨナラ勝ち)

 

一度は下した判定を自主的に審判団で話して変えるというのは、見たことがありませんでした(プロの場合、抗議されて見直したことはある)。そういう意味でこの場面は非常に印象的でした。

 

 

アマチュアでもプロでも「審判は絶対」のような態度の審判がいます。そうではない。もちろん立場として逆らってはいけない対象ですが、その判断は絶対ではないのです。人間ですから。

 

判定は一瞬の出来事ですし、全て完璧な角度で見られるわけでもありません。だからこそ、間違っている時には間違っていると認める。これは試合を作る上で大事なこと。

今は体制としてミスジャッジの起こらないように、リプレー検証やサッカーでのVARなどが始まっていますが、それ以前にこういう姿勢が大事なんじゃないかと強く感じた場面でした。

 

ここで審判が変な意地を張らずミスを認めたおかげで試合結果も清々しいものになった気がします。もしあの判定で勝敗が変わっていたら…勝っても負けても微妙な気持ちになったかもしれませんから。

 

 

私が審判になることはおそらくありませんが、この姿勢は持っていたいと感じました。