「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。
今月行われていた全国高校総体。その記録や勝者を見ていくと全体の大きな波を感じました。
陸上男子で、鵜沢飛羽選手が100mと200mの2冠を達成しました。いずれも追い風参考記録ながら、100mは10秒19、そして200mのタイムはサニブラウン選手が持っている20秒36という高校記録まであと0秒02に迫る好記録。
これだけでも十分凄いのですが、鵜沢選手が陸上を始めたのは高校に入ってから。さらには春に怪我をして何とか間に合わせたという状態だったそうです。万全だったら、この後のトレーニングを積んだら…大きな伸びしろを感じます。
本人は「陸上の才能はないと思うけれど、努力の才能はある。人より練習し、努力してきた量には自信がある」と話していますが、努力できることが何よりの才能。しかもまだ2年生。
注目に晒されるかもしれませんが、自分のペースで流されずに頑張ってほしいと思います。
こういった活躍がある一方で、前評判通りの結果を残した選手も。女子100mでは御家瀬緑選手は連覇を達成。
男子800mクレイアーロン竜波選手は雨の中でも1分50秒24と力の違いを見せつけ、こちらも連覇。いずれも6月に行われた日本選手権でも勝利しており、力があることを改めて見せつけました。
さらには全体としての底上げがされていることを感じる記録もあります。男子400mは46秒台が3人の中、2年生の木下祐一選手が優勝。男子4×100mリレーは中京大中京が39秒台を記録。5位でも40秒32というレベルの高い争いを制しました。
男子走り幅跳びでは藤原孝輝選手が2年生ながら高校記録を30年ぶりに更新する8m12cmで優勝。日本歴代7位という驚異の記録。110mHにも出場していて(決勝4位)、今後も楽しみな選手です。
その他の種目でもやり投げで中村健太郎選手が連覇、女子三段跳び小寺選手や女子ハンマー投げの奥村選手らは大会記録を出すなど、あらゆる種目での記録が上がってきている印象でした。
こういった流れが出来てくると、人気や注目も上がる傾向にあり、競技人口も増え選手のモチベーションも高い状態になってくるのでさらに記録の向上も出てくることもあります。今の陸上男子100mなどがまさにそうです。
それに加えて下の世代も上がってくると、さらに面白くなるのではないかと勝手にワクワクしています。
この陸上もですが、各種目全国大会などが多く行われているのです。競技はどんな種目でも触れるとわかる、触れないとわからない魅力がたくさんあるのです。もっと面白さがあるのです。
でも、テレビやニュースは高校野球一色。甲子園だけにフォーカスするのはレベルの押上げを阻害しているように思います。
どんな種目にも注目してほしいと切に感じます。