キングの座。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

  

十種競技という陸上種目をご存知でしょうか。

2日間にわたって行われ、各競技をポイント換算して合計ポイントを競います。競技種目は1日目に100m、走り幅跳び、砲丸投げ、走り高跳び、400m。そして2日目に110mハードル、円盤投げ、棒高跳び、やり投げ、1500m。

最終種目まで全員が残らないこともあります。それだけ過酷。

瞬発力、スピード、スタミナ、跳躍力、パワー、技術、精神力といった能力に加えて、戦略も必要になり、ありとあらゆるものが求められます。
優勝者は「キングオブアスリート」と呼ばれることも(ちなみに有名な武井壮さんはこの十種競技の元日本記録保持者です)。

 

それだけ難しい種目で右代啓祐選手が通算8回目の優勝を果たしました。(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190609-00000071-jij-spo

一回勝つだけでも凄いことなのに、8回。それだけ長い期間トップのパフォーマンスを維持(いやむしろ成長)出来るというのは…想像できません。

 

右代選手は見るからにパワフルな体つきをしていますが、種目の中でも投擲種目や技術を求められる種目を得意にしています。

 

逆に今回2位となった中村明彦選手。この選手もリオデジャネイロ五輪の代表になっている実力者。元々ハードルを得意にしていたこともあって、スピード系が強い。五輪では最終1500mでは全体2位となっています。

 

こういう得意種目がそれぞれにあったり、実力者であっても投擲や跳躍種目で記録が残らないということも起こり得る。突然順位の入れ替わりがあったりということもありますし、終盤はその駆け引きも出てきて見どころが増えていきます。

 

 

日本国内では私がこの種目に興味を持ち始めてからは、ほぼ右代選手、中村選手の2強状態。そこに今回新風の予感。途中棄権をしたものの前半首位だった丸山選手。20歳とまだ若い選手ですが、この国内2強の図式に割り込んでくるようになるととても楽しみです。 

 

先日100mなどの短距離種目でも触れましたが、新たな刺激が入ることで競技全体のレベルが上がることは十分に考えられます。(参考記事:崩された壁。)

 

そういう意味でも、もっと盛り上がっていくのではないでしょうか。周りの目も熱くなってほしい種目だと思っています。

 

ただ2日間かかるし、競技間の時間もかかるので「テレビ向き」ではないのかもしれませんが…

 

もっと知ってほしい、面白い競技の1つです。

もし見る機会があったら、是非触れてみてください。