食事の回数。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

一時期「1日5食で痩せる」なんて表現をよく目にしました。これは正解であって、間違いでもあります。最近はキャッチーな(時に極端な)表現で関心を引くような内容がありますが、その数字だけではなく構造に目を向けていかなければ、本来の意図を掴むことは出来ません。結果として違うところに向かってしまう危険性があります。

私の勝手なイメージですが、こういう食事法で失敗している方の多くは本来の意図を汲み取らず、表向きだけ(上記例であれば食事回数だけ)を見て行っている人であると思っています。

 

1日の食事回数を増やした方が良いという説に関しては、メニューはもちろんですが食事量に注目する必要があります。小刻みに食べる分、空腹を感じる度合いが小さくなり暴食を抑えられるという側面を前面に押し出しています。ただし、この点には注意が必要です。

たとえば今の1日の食事量を10としましょう。それを朝、昼、晩の3回で摂る場合には一般的には2-4-4くらいの割合の方が多いのではないでしょうか。これを5回に分けて食べようとした場合、均等に分ければ2-2-2-2-2となります。しかし、実際にこの方法を雰囲気でやろうとすると、1-3-1-4-2のように均等にするのは難しく空腹時に若干多めに食べてしまったりして、結果的には11となり3回食べるよりも摂取量が増えてしまうというリスクがあるのです。摂取量が増えれば、当然ですが体重が増えてしまう可能性が高まります。

 

ですから、この方法を正確にとるならば絶対量が増えないように制御する方法が必要になります。事情が許す範囲でですが、タッパーなどに1日分を5回分に分けて食べる量を決めておくとか、お弁当の方はごはんをおにぎりに変えてみるのも方法の1つです。お弁当に入れていた量のご飯を、おにぎり2個分にして昼食で1個、その2時間後に1個のようにすることもできます。(※おにぎりに限らずお弁当など持ち歩きの時間が長い者は、これからの時期は保存状態に気をつけて食中毒に備えましょう。)

またこの方法を正しく実行出来た場合は、一度の食事での摂取量を減らせる分「血糖値」の上昇・下降の曲線が緩やかになることが期待できます。食事量を決めた上で回数を増やす食事は身体に負担をかけにくいと言えます。

 

 

極端な例

逆に1日1食のように少ない方が良いとする説もあります。こちらは1回の摂取量を減らせることや内臓を休められるので代謝が上がるというようなことを示していることが多いです。

確かに1食で3食分を摂ることは大半の方には難しく、結果的に1日の摂取カロリーはおそらく下がるでしょう。バランスよく色んな栄養素を1食で摂ることも難しく結果的に偏った食事になりやすいという点があります。また空腹を感じる時間が多くなることは、精神状態などに影響を及ぼし不安定になることもあり得ます。

そして空腹状態から解放されるために暴食をしてしまい、結果的に失敗に終わるというリスクも考えられます。これで減量成功したという例もありますが、かなり食事内容やそれ以外の側面も工夫をしていかなければいけないので、食事だけで行うダイエットとしては非常に難易度が高い印象です。

 

 

「ダイエット」という言葉が減量として捉えられていますが、本来は食事内容だけでなく、回数や量を調整するのが食事制限(=ダイエット)です。本質を捉えた上で身体に負担が大きくなり過ぎないように行って、成功に導きましょう。

最後にもう一度言います。食べる回数だけ増やしてしまうと、カロリーオーバーになる可能性があります。量にはご注意を。

 

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