「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛の野見山健治です。
先日行われたシカゴマラソンにおいて、ゲーレン・ラップ選手が2時間9分20秒(PB)で優勝を飾りました。
ラップ選手は、リオデジャネイロ五輪において10000mとフルマラソンに出場し、それぞれ5位入賞、銅メダルと結果を残しました。その時はレースの感覚がわずか1週間ほどにもかかわらず、走力はもちろん、その両方で結果を残すコンディション調整能力は凄いなと感じます。
所属はナイキ・オレゴン・プロジェクト。そのチームメイトにはトラックで無類の強さを誇るモハメド・ファラー選手の他、日本人では大迫傑選手がいます。
タイムだけで見ると世界のトップ選手とは大きく差がありますが、注目すべきはその中身。
ー日本と世界のマラソンより
この大会はペースメーカーがいなかったため、おそらく記録ではなく勝負にこだわった展開となったのではないかと想像できます。
実際に前半は集団の中でけん制していたと思われるペース。彼らにとって5km15:40前後のペースは十分な余裕をもって走れるでしょう。
そこから勝負に出たと思われる25km以降15:05に急激に上がって、一旦緩めた後35kmから14:25の爆発的なスパート。そして最後の2.195kmは6:12(2:49/kmペース!)という驚異的なスピード。
この切り替えと走り方の変化というのは、見ているものをワクワクさせる展開となったことでしょう。
後半の方が2分以上速いネガティブスプリットですので、もし記録狙いで走っていたら違った数字も出た可能性もあります。(そんな単純なことではないのはわかっていますが…)
期待はしてしまいますね。
同じチームに所属し切磋琢磨している大迫選手も、初マラソンで2時間10分28秒と言う記録を残しています。
近い記録を持つラップ選手が結果を残したことが、何かしらの刺激になるのか…
12月の福岡国際マラソンにエントリーしているようなので、経験が更なる飛躍を引きだすのか注目したいところです。
ネガティブスプリット
我々市民ランナーにも、後半にペースを上げる「ネガティブスプリット」をおすすめするような表現を多く見受けます。
私自身、後半にペースを上げるように持って行くことが多いので、この方が個人的には好きな走り方です。
もちろんそれぞれの性格や走り方のタイプなどが異なりますので、全員がこの走り方をすれば結果を残せるというわけではないでしょう。
ただ今までやったことがないというのであれば、一度練習の時だけでも取り入れてみる価値はあります。
どこから、どれくらい上げるのか、そもそも自分のペースって?という方も少なくないと思います。
そのようなレース展開でお悩みの方は、是非一度ご相談ください。
楽しく走りきるためのきっかけをお伝えできるでしょう。