新たな「チョウジン」。

「理想の姿」に向かって共に歩むパーソナルトレーナー、相支走愛(神戸)の野見山健治です。

 

超人であり鳥人(…とりじんではありません(笑))といえば、私の中ではセルゲイ・ブブカさん。私が物心がついて陸上競技を見始めた1990年前後くらいから絶対的な存在を誇った棒高跳びの選手です。棒高跳び=ブブカといっても過言ではないほど圧倒的な強さでした。興味がない方でも名前だけは聞いたことがあるかもしれません。
勝つことは当たり前ともいえるほどで、大きな大会に出るたびに1cmずつ世界記録を更新していくその姿は本当に「とんでいる」という感じでした。

その世界記録も圧倒的で、屋内での世界記録は2014年にラビレニ選手が抜くまで保たれ続け、屋外に関しては26年間誰も破ることができませんでした。

 

その記録がついに塗り替えられました。世界記録を樹立したのは昨年の世界陸上では2位となり、まだ若いデュプランティス選手(参考記事:これぞ醍醐味)。6m15cmで今までの記録を1cm更新しました。

2019年の世界陸上。左がデュプランティス選手。

 

デュプランティス選手は、今年に入り屋内での世界記録も塗り替える6m18cmを跳んだたまさに勢いに乗った選手。これで屋内外共に世界記録保持者となりました。
もしかしたらこれが東京五輪で見られたかも…と思うとちょっと残念な気持ちも?

 


26年間でポールの質も変化してきていますし、トレーニング理論も進歩して来ています。そんな中でも今日まで記録が破られなかったのはいかにその当時圧倒的だったかを意味しています。

 

そしてそんな中でも越えられなかった記録を20歳という若者が越えたことは、さらなる飛躍の前触れなのかもしれません。

 

彼と争っている選手が、さらなる高みで争うことも出てくるかも?

 

楽しみな記録の誕生でした。