雪と風と戦うペースメイク。

JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。

 

兵庫・加古川30Kにおいて、ペースメーカーを務めてきました。

週の半ばから押し寄せてきた強烈な寒気の影響もあり、気温はここ数日に比べぐっと下がり風も強く体感気温はかなり低い一日でした。

スタート前に元気よく準備運動をする参加者の皆様。

それを指導するスタッフさんの後方で、我々ペーサーも一緒に体を動かします。

※写真は準備体操前です。

 

 

スタート前にも参加者が食べれるようにパンやおにぎりなどの軽食やドリンクは準備してあったようで、そういう意味での大会の充実ぶりも回を重ねるごとに増してきています。

 

ちょっと脱線しますが、個人的にはもうこれ以上はやる必要はないと考えます。

最近はこういうフード類などが準備されていない大会=ダメな大会というような認識の方も増えてきており、大会そのものの目的が違ってきている気がするからです。

 

もちろんそういう大会もあってよいと思うのですが、走ることだけに特化した本来のマラソン大会もあって、それぞれが共存して行ければ良いのではないでしょうか。
全てに何もかも求めるのは酷でしょう。

 

 

話を戻します。

今回の私の担当はフルを5時間以内での完走を目指すランナーのブロックでした。

設定ペースは7分/kmです。

 

コースは川沿いの道を5km進んで折り返し、そのまま5km戻ってくる1周10kmを3周の周回コース。

2.5km置きにドリンクエイドあり。

 

均等に刻むのがペーサーの役割でもあるのですが、非常に風が強い。(開催時の風速は10~12m!)

この状況でイーブンペースでは向かい風での脱落者が出ると考え、往路(追い風)と復路(向かい風)でのスピードに幅を持たせるようにしました。

 

 

スタート時にこのブロックにいらした参加者は50名ほどだったでしょうか。

最初の段階でイーブンペースでは走らないこと、なるべくエネルギーはイーブンで行けるように調整すること、私の手元の計測で皆様と誤差が出る可能性があること等を口頭で伝えます。

 

往路は追い風なうえに日差しが出て暖かく感じるほど。

ところが折り返すと風に真っ向から立ち向かう形になり、さらには日差しも隠れ体感気温がグッと下がります。

 

とどめは2周目、3周目の復路で振りつけてきた雪。

 

 

強風に雪。

寒さと疲労との戦いで、まさに修行の様相です。

 

そんな皆様の気を紛らわし、なんとか一人でも多くゴールまで笑顔で導きたいと考えておりましたので、走るときに気を付けてほしいポイントなどをお伝えしながら気分を盛り上げてもらえるよう努めました。

 

後ろに回って気が付いたことを話したり、今後の予定などを伺ったり。

質問してくださる方にも、応えられる範囲でお伝えしました。

 

1周目を終えて20名弱、2周目終了時で15名ほどの集団だったと思います。

風が強いので、復路は密集隊形!

往路は楽に走る。

 

「チーム5時間」と勝手に命名し、その一体感を勝手に煽ってました。

 

その結果、その集団からの脱落者はほとんど出ず、むしろ前から単独走で苦しむランナーを集団に吸収しながら、この中で耐えて!と伝えて盛り立て、15名ほどの集団のままゴールを迎えました。

 

4回ペーサーをやらせていただいた中でもかなりきついコンディションだったにもかかわらず、最後まで笑顔が生まれるほどの雰囲気の中皆様を導くことが出来て、正直一番達成感を感じた今大会でした。

ゴール後に握手やハイタッチをしてくださる方もいて、本当にうれしかったです。

 

皆様が元気にゴールできた姿。

それを見られるのが一番の喜びです。

 

 

それを実感できる今大会でした。

貴重な体験をありがとうございます!

 

 

ゴール後には恒例のアミノバイタル製品の他、おにぎりと温かいドリンク(カフェオレorコーンスープ)の準備もあり、走り終えて疲れた体には優しいサービスがあり非常にありがたかったです。

まだ一度もランナー側で出たことはありませんが、練習会気分で参加するのもいいかもしれません。

 

 

また2週間後に30Kでのペースメーカーを予定しておりますので、さらに質の高いペーサーとなれるように努力します。

よろしくお願いいたします!