感覚のずれ。

JRTA(日本ランニングトレーナー協会)認定ランニングインストラクターの野見山健治です。

 

先日のセッションは冷え込みの強い夜に行うことになりました。

内容を考えていく中で、寒くなってきたからこそケアにも重きを置いて動きながら、身体の連動性を高められるようにメニューに組み込みました。

寒くなるとどうしても動きが小さくなりがちですので、関節にしっかりと潤滑油をさすようなイメージで行っていただきました。

来週が大会ということで、少しでも良いコンディションで当日を迎えていただけるように。

 

 

その後の会話の中で、「身体に関しては感覚の一致が大事だ」という共通の認識が得られました。

 

たとえば整骨院では、軟投派(ほぐす系)と本格派(ガンガン圧をかける系)の方がいますが、どちらが合うかという点です。

施術者の技術には大なり小なり差があるのは当然ですが、どの先生も「症状をいい方向に持って行こう」という思いは共通のはずです。

 

それが合う、合わないというのは本人の感覚との一致が得られるかどうかにかかっていると考えます。

Aさんには「ゴッドハンド」と思える抜群の技術を持った施術者が、Bさんにも合うかというとそれは100%ではないのです。

 

 

ランニングに関しても同じです。

走り方やフォームの考え方、食事やトレーニングメニューの取り方など、世の中にはいろんなアイディアがあふれています。

 

金メダリストの方法を採用すれば、すべての人に抜群の結果が得られるという保証はありません。

もしかしたら、自分より歴の浅い人から気付かされることの方が効果がある人もいるかもしれません。

 

同じ指導を受けても、その内容をどのように受け取るかは十人十色ともいえます。

 

身体のことは、計算問題のように答えがひとつじゃない。

身体は100人いれば100通りの身体があり、生活習慣も全く違うのです。

万人が納得するものなどひとつもないと言っても過言ではないのではないでしょうか。

 

だからこそ細かな点まで目を向けて、それぞれに対応した合っていると思えるアドバイスを出来るように、そして自分の意図を正しく伝えることが出来るように、さらに精進していきたいと思います。

それが「パーソナルトレーナー」をやるものの宿命だと思うからです。

 

 

ところで最近目にするのが、そういう合わない感覚のものを否定する行為。

あくまで「感覚のズレがある」というだけにすぎません。

それを間違った見解であるかのように否定するのは違うと思います。

 

その考え方、場合によっては個人そのものさえ否定するような表現を目にするのは、全く自分と関係がない人のことであっても気分がいいとは言えません。

 

 

自分に合わないと思ったら、取り入れなければいいだけのことです。

あなたの感覚で抱いたものに周りも巻き込もうとする行為には疑問を抱きます。

 

私もこのブログの中で、自分なりの見解を書いていっていますが、内容によっては「こいつ何言ってんだ」とあきれる方もいれば、「コレは凄い!」と納得する方もいると思います。

合うものだけを見つけて取り入れていただいて、それで効果を感じていただければ私は十分です。

 

私は私の感覚で、これは効果があると思えることを伝えていくことが出来ることです。

それがお客様の感覚に届いて合致するようにこれからさらに研ぎ澄ましていきます。